現場レポート

服部克久音楽畑コンサート

2008年11月15日に神戸ワールド記念ホールで開催された第4回MESSAGE from HYOGOをレポートしました。出演者は服部克久さん、堀内孝雄さん、松浦亜弥さん、チキンガーリックステーキ、住吉小学校、高羽小学校(地元小学校コーラス)、音楽畑オーケストラ(1stVn-6 2cdVn-4 Vo-2 Vc-2 Hr-2 ASax-1 Tp-2 Tb-1 Dr Bass Guit Prec Key Pf)の皆さんで行われました。

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 このコンサートはHYOGO活性化コンサート実行委員が造り上げたコンサートで、服部克久さんと音楽畑オーケストラを軸に第1回は2002年6月に開催され今回は4回目になります。開催目的は「継続的な都市のイメージの情報発信力の強化」「文化交流による県民参加のコミュニティの場の提案」「兵庫県内にとどまらず全国展開の文化交流イベントと地域活性化の礎となるシステム構築」である。詳しくはhttp://haoec.net/でご覧になれます。 会場は神戸ワールド記念ホールを立て使いのエンドステージになります。ステージの大きさはW25.5m D12.5mでキャパはアリーナ面約3000席、スタンド席は2600席になります。 スケジュールはコンサート前日に仕込み、リハーサル、を行い当日にも午前中リハーサルを行い、本番、そして終了後撤収と2日間のスケジュールです。 11月14日9:00から機材搬入、スピーカを吊る為天井の張りから吊り点だし、そして基礎ステージの施工がほぼ同時進行で行われます。  

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ワールド記念ホールは機材車が搬入口に近づけるため機材搬入は比較的に楽です。搬入の順番は大道具、照明、音響、楽器で搬入された機材は所定の位置へ段取り良く仕分けさて行きます。機材搬入と平行してステージのスミ出し(位置の割り出し)をして いきます。 

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搬入開始から75分で基礎ステージが出来上がります。基礎ステージが出来上がるまで照明は客席内にあるバトンに照明スポットを吊ったり、ピンスポットライトを設置したりステージ以外の箇所を仕込みます。ステージ両側にスピーカを吊る為のトラスがあります。搬入されたスピーカがその前に並べられていきます。

 

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基礎ステージが出来上がるとその上にある照明バトンを降ろし照明機材を仕込みます。この会場は照明バトンがあるので比較的に楽な仕込になります。会場に照明バトンが無い場合はトラスを吊ったり電源や照明回路を引き回したり仮設の施工をします。

 

 

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 スピーカを吊るトラスです。スピーカの位置、角度は図面でシミュレーションされていて天井の吊り点、ステージ、客席との位置関係から正確に割り出します。

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スピーカのNGがないかチェックをしながら吊り上げられます。

 

 

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最近アリーナでのコンサートはこの様にスピーカをフライングするのが主流となっています。ホールでのコンサートもタワーを立てたりしてスピーカを吊る場合があります。

 

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照明が仕込み終わったステージではオーケストラがのるライザ(山台)が仕込まれていきます。写真では分かりづらいですが下手側に照明イントレが仕込まれていきます。ここまで搬入開始してから約2時間30分です。

 

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客席では音響や照明のコンソール(調整卓)が仕込まれていきます。

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ライザが出来上がるとその上に楽器やマイクなど音響機材をセッティングしていきます。ピアノもステージに上げて調律を行います。大道具さんと照明さんはこの辺りで食事休憩&後半の打ち合わせを行います。

 

 

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 アリーナにあった楽器や音響機材がステージに上がったころ椅子を並べ始めます。写真にあるケーブルはステージ側とコンソールを結ぶケーブルで俗に言うマルチケーブルといいます。これを椅子や機材のキャスターなどで踏んづけると大目玉を食らいます。ステージ上では音響や楽器のセッティングが続いていますがこの辺りで音響はメインスピーカのチューニングに入ります。俗に言うアウトチェック。

 

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アウトチェックを終えて場内が静かになると照明はフォーカスを決めていきます。それが終わると事前に作っていたデータを元に明り作りに入ります。今回はあまり時間が無いのでサウンドチェックやリハーサルをやりながら作っていきます。市川さん時間が無くて御免なさい。

楽器、音響はここらで食事休憩。照明のフォーカスが終わるとマイク等の回線チェック、ステージ中の音を決めるモニターを調整していきます。仕込とは物や機材がセッティングされればOKではなく、リハーサルや本番を迎えるまで様々な調整が必要でこの調整を含んで我々は仕込みといいます。これは非常に大事なことで本番の出来を左右します。

チェックが終わるとオーケストラを入れて一人一人楽器を奏でてもらいサウンドチェックをします。同時にステージ中のモニターを調整していきます。それが終わってリハーサルに入ります。

この日のリハーサルは17:30~21:00までで途中休憩しながら進行します。

 

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松浦亜弥さん、チキンガーリックステーキの皆さん、堀内孝雄さんの順番でリハーサルは進行し、地元小学校コーラスとのリハーサルは本番当日の午前中に行います。このオーケストラで初めて合わせる曲も多く、また本番の進行も確認しながらなので時間内に収まるか心配しましたが予定時刻前に終了、さすが先生。リハーサル終了後はかんたんなチェックや本番日のスケジュールを確認して退館です。

 

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 当日スタッフは9:00に会場入りし照明プログラムや音響のチェック、11:00からチキンガーリックステーキ(ア・カペラ)のリハーサル、小学生コーラスと出演者全員参加のフィナーレのリハーサルを13:00まで行いました。そして15:00開場、16:00開演となります。本番は服部先生の音楽畑から7曲、チキンガーリックステーキが4曲、松浦亜弥さんが5曲、堀内孝雄さんが9曲、そして全員参加のフィナーレという流れで盛りだくさんです。2006年に頚動脈狭窄症で手術を受けましたがとてもお元気で71歳と思えません。

これからも素晴しい音楽活動をして頂きたいと思います。

また、音楽畑コンサートは全国各地で展開していますのでまたレポートしたいと思います。

 

美術・舞台施工  日本ステージ

  照 明   東京舞台照明大阪

音 響   大阪音研

   楽 器   サンフォニックス

照明プラン  ザ・ロック 市川 等

音響プラン  大槻 晃

舞台監督  クリエイト大阪 岡野克己

   制 作  スペースコア 山田 修

主 催  HYOGO活性化コンサート実行委員会

2008/12/23 19:07:51